本阿 弥光悦 ほんあみ こうえつ
作者紹介
本阿弥光悦とは江戸時代初期に活躍した、「寛永の三筆」の一人とも謳われる琳派の創始者である。 工芸、画家、書家、作庭師など様々なジャンルで名作を残した多才な人物だ。 刀剣の鑑定、研磨、浄拭(ぬぐい)を生業とする京都の名家本阿弥家の長男として生まれた。 お家柄幼少の頃より多方面の工芸に触れ、己の感性を育んでいき、 その後、家を出た本阿弥光悦は、工芸以外にも書や和歌も取入れた芸術作品を世に生み出した。
光悦は、俵屋宗達の画才を見出し表舞台にあげたなど、次代の芸術家の指導に尽力し、 アーテョディレクターとしても注目される存在だ。 洛北鷹ヶ峯に芸術村を作り、育成文化の拠点を築き、創作活動を行いながらその経営も自ら手がけた。 陶芸の制作に力をいれており、『楽焼白片身変茶碗 銘不二山』は我が国の国宝である。
また、書の分野では、徳川家初代徳川家光に「天下の重宝」と称賛をうけた。 そして、光悦は宗達と共に琳派の創始者となり、その技は尾形光琳に受け継がれた。
代表作
- 『子日蒔絵棚』
- 『立正安国論』
- 『扇面鳥兜蒔絵料紙箱』
- 『始聞仏乗義』
- 『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』
- 『樵夫蒔絵硯箱』
- 『四季草花下絵古今集和歌巻』
- 『黒楽茶碗 銘時雨』
- 『舞楽蒔絵硯箱』
- 『黒楽茶碗 銘雨雲』
- 『赤楽茶碗 銘乙御前』
- 『鹿下絵和歌巻』
- 『赤楽茶碗 銘雪峰』
- 『前後赤壁賦』
- 『芦舟蒔絵硯箱』
- 『赤楽茶碗 銘加賀光悦』
- 『法華題目抄』
- 『白楽茶碗 銘不二山』
- 『鹿蒔絵笛筒』
- 『如説修行抄』
- 『舟橋蒔絵硯箱』