伊藤 若冲 いとう じゃくちゅう

作者紹介

紫陽花双鶏図

伊藤若冲は江戸時代に華々しい活躍をみせた絵師だ。 狩野派の技法である「宋・元の画法」を学んでいたが、さらなる可能性を求め、 実物を直に見て絵に起こす「写実描写」を極めることにした。 村里で飼われていた鶏をみた伊藤若冲は、自身も鶏を飼い始め、その鶏を細かに描いた。 その後動植物を中心に写生を続ける。

彼の苦心の結果世に生み出された作品が、伊藤若冲の傑作集『動植彩絵』だ。 動植彩絵は多様な動植物を細部まで精密に描写した伊藤若冲の集大成と言えるもので、 中でも鶏を描写した『梅花皓月図』、『群鶏図』、『紫陽花双鶏図』などの美しさ、圧倒的な魅力は言葉にし難い。

写実描写に力を注いだ伊藤若冲の作品は、本物の動植物を超える存在感とリアリティを放つものとなり、 彼の描く生命の魅力は、海外でも高く評価されている。

代表作

  • 『群魚図』
  • 『雪中雄鶏図』
  • 『薔薇小禽図』
  • 『糸瓜群虫図』
  • 『紫陽花双鶏図』
  • 『群鶏図』
  • 『百犬図』
  • 『日出鳳凰図』
  • 『諸魚図』
  • 『動植彩絵』
  • 『貝甲図』
  • 『仙人掌群鶏図』